スタッフルーム。番組企画の会議などが行われたりもするが、子どものころの記憶を探りあい、面白かったバナシが展開されるさまは、まるで秘密基地。

田んぼに稲穂が揺れ、畑では夏野菜がすくすく育つ。作業着の男たちが出てきて何かを作り、ナレーションが淡々とできごとを伝える。はたまた、ちょっと古びた軽自動車が田舎町を走る。運転者たちが触れ合うのは地元の人々や、とりたてて何ということのないものたち。だいたい画面を構成するのは、こうしたけっしてキャッチーとはいえない要素。NHKではない。民放、しかも日曜ゴールデンタイム。“一見、何ということのないもの”を見せられて、でもそれがとても面白い。感心してしまうのである。ときには泣けてきたりもするのである。ちょいと得した気持ちになるのである。


―そもそもどんな発想から、この番組は生まれたんですか? 

僕はこの番組を担当して5年になります。三代目になるんですけど、前任者曰く “汗をかいて何かにチャレンジしよう、何かを一から成し遂げよう”と。いまでこそTOKIOは30歳をこえるメンバーもいるグループで相当な売れっ子ですけど、番組開始当時はいわゆる若手でした。とにかくいろんなことにチャレンジしようという大枠だけがあったんです。“これじゃなきゃいけない”という縛りはあんまりないままスタートしました。内容はずいぶん変わってきましたけど、コンセプトはいまも受け継がれてますね。


―TOKIOのみなさんの、カラダを張ったさまざまな実験や体験を通して番組が展開していきますよね。 

われわれが子ども時代にやりたかったようなことを、TOKIOが童心に帰ってチャレンジするわけですね。子どものころって、とりとめもなくいろんなこと考えますよね。そういう“そういえばアレって、いまやってみるとどうなんだろう”って思うようなことに、本格的に一からきちんと実際に挑戦してみる。“汗を流す”“成し遂げる”に加えて、そういう要素が入ってきています。


―番組を企画から実行に移すうえでもっとも苦労している点は何ですか? 

アイデアは机の上ではいくらでも出てくるんですが、それをいかに面白く見せていけるのかっていうことですよね。たとえばDASH村という企画がありますが、あれは2000年のスタート時には“自分たちの“DASH”という名前を日本地図に載せよう”というチャレンジとして始まったんです。でもいまは、自分たちの村を作って、生活にまつわるさまざまなものを自給自足してみるとどうなるんだろう、というところに重きを置いています。もとのきっかけはどうなったんだ!?って言われちゃうこともあるんですけど……(笑)。農村での日常とか、土を使っての素朴な作業って視聴者にとっても身近なものではなくなっていますよね。ですから自然とそちらを重視するようになったんです。いまの子どもたちにはなかなかやれない、一方、大人たちにとっては昔を思い出す要素だと思うんです。


―企画を考える際、参考しているものや影響を受けたものはありますか? 

ひとつには、昔の自分の記憶です。昔、自分がどういうことに興味をもっていたか。何を楽しんでいたか。たとえば『坂道から足を着かずにどこまで行けるか』なんて企画は、ホント、子供のころに自転車で坂道で遊んでたのと何ら変わりないですからね(笑)。それともうひとつは“日本”という国。北は北海道から南は沖縄まで、日本っていろんな地形や土地があるわけですよね。それに応じた風土や食べ物やコミュニティーもある。それと幸せにも四季折々の季節感というものもある。そういうことを使ってうまく何かができないかなっていうことをつねに考えています……あ、日経新聞土曜夕刊の『日本風土の旅』という連載はよく読んでますね。読むたびに“へーっ”って思わせられるし、たとえば秋田のある町にジンギスカン鍋が根付いた背景とかをきちんと読ませてくれるんです。それは結構参考になってるかな。

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番組data
番組名 ザ!鉄腕!DASH!! ジャンル バラエティ・音楽
放送局 日本テレビ放送網(日本テレビ系)
放送日時 毎週日曜 午後7時~7時58分
番組URL http://www.ntv.co.jp/dash/
主なスタッフ CP・高橋正弘、P・実成俊也(敬称略)、他 スタッフ数 約70名
主な出演者 TOKIO/城島茂、山口達也、国分太一、松岡昌宏、長瀬智也(敬称略)
放送開始日 1995年10月「鉄腕!DASH !!」(1998年4月「ザ!鉄腕DASH!!」)2007年で12年

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