
視聴者目線でわかりやすく経済を紹介するキーマンとなるMCは、極楽とんぼの加藤浩次さんと進藤晶子さん。高すぎず低すぎない、ちょうどいい目線からのトークに、ゲスト出演する社長の緊張もほぐれ、難解な用語も平易な言葉に置き換えられていく。
―日曜朝という時間帯ですが、想定視聴者は?
当初はM2の20代後半~40代男性を想定していたのですが、実際にやってみてわかったのが、圧倒的にF2の20代後半~40台女性に視聴いただいていたということ。男性でも、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」や日経新聞はちょっと遠慮したいと思っているくらいの人を狙っていたのですが、多少でも興味のある男性はなんだかんだで真面目にら“経済”に取り組むようです。F2の女性に受けたというのは、日曜朝という時間にテレビを見ている主婦やOLで、ライトに“経済”と接しようとする層が思っていた以上にいたということだと考えています。
番組の作り方としてもM2を狙っていましたので、女性に向けた部分は少ないはずでした。しかし経済を知ろうとするF2層にとっては、逆にはじめから女性に向けた作りをしていなかったことが、よかったのかもしれません。もし最初からF2狙いであったならば、食の話題やショッピングの情報などにいってしまい、他番組の中に埋没していたかもしれません。昼の時間帯の情報番組など、そうした作りの番組はあふれていますから。F2というのは、視聴率を取りたくてもなかなか狙ってできないといわれている層。当初から番組がこの層の方々に認められたというのは、ステキな偶然のように思っています。
現在ではF2からF1、M2、M1、F3、M3の順で数字が上がり、幅広い視聴者層に受け入れられるようバラエティに富んだテーマを展開しています。
―F2に受け入れられたのは、加藤浩次さん、進藤晶子さんというMCの存在にもあるかもしれませんね。
そうですね。
キャスティングには悩みました。企業の社長さんから経営のコツだったり面白い話を引き出したりしないといけないわけで、物怖じしないでズバッと切り込める人がいい。でも、あくまで経済バラエティですから、社長と同じ目線に立って討論するのではなく、視聴者と同じ一般人の目線で話し合える場を作り出せる人がいいんです。加藤さんは硬軟織り交ぜた対応ができますし、進藤さんとのバランスもよく、ベストなキャスティングだと思っています。スタジオ収録は社長との会話が打ち解ける時間も考慮して、約1時間ほどと長めに撮っているのですが、加藤さんが毎回どうやって目の前の社長を崩していくか、見ていて楽しいですよ。社長といってもいろいろなタイプの人がいますから、押したり引いたりいろいろ試しながら、社長が腹を割ってしゃべれる雰囲気を生み出していくんです。実際「こんなにしゃべりやすかったのは初めてだ」と話す社長さんも多いんですよ。これまであまりメディアに露出してこなかった社長がウチの番組に出演して以来、「他番組にも積極的に参加するようになって助かった」と、広報さんから後日に謝意をいただいたこともありました。
ともかく、経済を視聴者目線でわかりやすく紹介するという番組コンセプトを実現するのに、このMCのお二人の存在はとてつもなく大きいと思います。
―まるで若夫婦の一軒家のようなスタジオのセットですね。
経済をカジュアルに語る場所ということで、家で団欒しながらお話しようという設定を作りたかったんです。日曜日の朝ですし、いかにもテレビ番組、いかにもスタジオですというものよりも、普通の明るい家の中を打ちしだしたほうが抵抗感なく視聴できると考えました。また、プロデューサーが健康住宅へのこだわりが強くて(笑)、ちょうどそのころ住宅問題が出てきた時でもあり、それでしっかりした建て方にしようという話になりました。柱は建築用の本物の材料を使い、壁もすべて塗り壁にするほどこだわりました。普通のセットはペロッと一枚張るだけなんですが、本物の家と同じ材料を使っていますから、すごく質感が出ていると思います。でも広すぎて3分の2くらい使いきれてなく、美術さんに怒られていますけども(笑)。

―ecoでなくseco(セコ)っていう企画は、この番組から始まった?
そうです。スタジオで森永卓郎さんが、せこいことばかり言っているから加藤さんが怒って「森永さんはエコじゃなくてセコだね」という話になって、そこでいいフレーズだなと思って始めた企画です。今、エコエコってファッションのように扱われている部分もあり、なんだかちょっと心地よくないとも感じていました。もっと自然体でできる部分にエコがあるような気がして、それでひょっとしたらセコイがエコになるかもと感じたんです。それくらいがちょうどいいなと。今では結構人気企画になっているんですよ。ちょっとお馬鹿で、肩肘を張らない感じが番組の雰囲気にも合っていますね。
―これからの目標はどんなことですか。
経済はとても身近にあって大切な事柄でありながら、ついつい敬遠してしまうという、不思議なジャンルです。ついこの間で200回を超えましたが、テーマは尽きません。あと10年は続けていく気持ちでやっていきます。